近藤やよい足立区長へ「コロナ禍を克服するために、PCR検査の拡充を求める要望書」提出

6日の拡大実行委員会で決まった足立区への「コロナ禍を克服するために、PCR検査の拡充を求める要望書」を本日(1月13日)担当の瀬田裕和さんと沓澤大三さんの二人で足立区長秘書課へ提出しました。以下に要望書の本文を掲載いたします。

今後は、足立区民の声を結集するために署名活動を展開していきます。みなさんのご協力をお願いします。

令和3年1月13日
足立区長 近藤やよい 様

市民と政治をつなごう!市民連合あだち(※1)
筆頭代表 中山武敏
コロナ問題担当 瀬田裕和
コロナ禍を克服するために、PCR検査の拡充を求める要望書

新型コロナウイルス感染症の急拡大によって、都内の1日あたり陽性者確認数が過去最高の2447人(1/7)で過去最多となり、重症者数も過去最高の121に急増し、「医療崩壊」が叫ばれる事態となっております。 足立区の新規感染確認数も1週間(12/30〜1/5)で366人と急増し、累計3576人 (1/7日の時点)となり、都内屈指の感染者数を出しております。ですが、検査不足のためにこの数字には表れない事業所等における感染拡大も深刻です。

感染を抑え込むためには、無症状の方も含め陽性者を早期に発見することが必要で、そのためには検査精度を抜本的に強化し、陽性者の保護、追跡(接触のあった方の感染状況の調査)を行う必要があります。現在、足立区は感染者数の急増している状況に鑑みて、住民のスクリーニング検査を行う必要があります。また、医療現場や介護施設、保育園や学校等といったクラスターになりやすい施設で定期的に行政的検査を行うことも、感染の抑え込みには不可欠です。

現在ワクチン接種の準備が行われておりますが、専門家によれば普及には一年以上かかる見込みです。したがって、その間、PCR検査体制を拡充して区民の安全を確保することが、区には求められています。

他方、「足立区の検査能力について」(参考:新宿区の記述「新宿区の検査能力は1日約1200件としている一方で、実 際の行政検査実施数は11月の1か月で2412件にとどまっており、新宿区のPCR検 査センターにおける陽性率は11月で19.8%台まで上昇していることを考えると検査数が不足していると言わざるをえません」(※)

感染拡大が深刻化するなかで、区民のくらしと営業はますます大変さを増しております。リーマ ンショック時を超える経済危機が予想されるなかですでに自殺者が顕著に増加しており、今後倒産や廃業に追い込まれる事業者が増えることも予想されています。区民に最も身近な区政が手をこまねいて見ていることは許されません。

今、コロナ禍第三波により医療機関は崩壊の危機に陥っています。政府のPCR検査を少なくする事で医療崩壊を防ぐという政策は、完全に誤っていた事が立証されてしまいました。

いまこそ、感染症対策の原点に立ち返り多くの人にPCR検査を行う事が必要ではないでしょうか。経済か人命かという二者選択ではなく、経済も人命も救うという賢い選択をするためにもPCR検査の拡充を行うべきであると考えます。

可及的速やかに支援を実施するためには、予備費の活用とともに来年の区議会第1回定例会を待つのではなく臨時会を招集して補正予算を組んででも対応すべきです。よって、「市民連合あだち」有志一同は、下記について緊急に申し入れるものです。

<PCR検査の抜本的充実について>

1. 感染急増の現状に鑑みて、住民のスクリーニング検査を行うこと。

2. 医療現場や介護施設、保育園や学校等など感染リスクの高い施設については、社会的検査として定期的にPCR検査を行い、早期に無症状患者または陽性者を発見すること(世田谷モデル)。

3. 事業所等で感染者が確認された場合、濃厚接触者だけではなく同じ事業所内の希望者全員にPCR検査を実施すること。

4. 区民が安心して各自の活動を営むことができるように、区民に対して無償ないしは廉価でPCR検査を受け付ける体制を整えること。

<回答について>
1月中に、面談でご回答くださることを希望します。
連絡担当:瀬田 裕和 080-3089-3001
以上

(※1)「市民連合あだち」は2016年、東京都の各地域の市民連合の発足と同時に設立をしました。構成員は弁護士、僧侶、医師、教員、主婦、サラリーマン、事業者…あらゆる階層の市民の集まりで200名ほどが参加されています。直近の活動では、暮にコロナ禍で生活に苦しんでいる人たちの支援として、千住旭公園において「コロナ禍 足立たすけあい村」を企画、衣料、食料、の無償提供、生活何でも相談コーナーを設けるなどの活動を行っております。